2013-02-01

プロデューサーインタビュー!@環境ch〜安松和美さん・Anika Eberzさん〜





みなさん、ヨルばんは!

今回は2月16日(土)に行われる環境chのプロデューサー
同志社大学社会学部4回生の安松和美さん
同志社大学留学生のAnika Eberz(アニカ)さんにインタビューしてきました。


「私より、アニカのを中心にして書いてくださっていいので……。」
「ちょっと、日本人だからって日本人らしく自分を小さくしないでええやん(笑)。」


ほっこりとするような会話から始まった、環境chインタビュー。
環境への熱い想いを、どうぞご覧ください。





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――2人の出会いについて、教えてください!

アニカ(以下:ア):私たちは、大学で行われたハロウィンパーティーで出会いました。でも私、人はいっぱい居るし、骨折していたからあまり行きたくなかったんですよね(笑)。

和美(以下:和):そのせいもあってか、アニカはずっと端っこで座ってて、「あ、話しかけなあかんかな。」って思って話しかけました(笑)。そこで話しているうちに、アニカは環境のことにすごく熱心だということが分かって、私もちょうど卒論で環境について触れていたこともあって、すごく盛り上がったんです。

:『環境』なんて、大体パーティーという場で話すようなポピュラーな話題じゃないし、そのパーティーの場で「何か動いていきたい!」ってなったことがすごいと思います。私の熱心さですよね(笑)。出会ってほんの3ヶ月ですけど、体感的には1年ぐらい一緒に居た感じがします。



――まだまだホットな関係なのですね(笑)。お二人の雰囲気とか、すごくチームとしても相性が良いように感じます。

:確かに、私たちは『今まで環境に熱心じゃなかった人に影響を与えてクリエイティブになっていく』、そんなチームでもあります。

:すごくバランスが良いんですよね。アニカはハーフの留学生で、私は日本人。アニカは英語の記事から資料を持ってくるし、心理学の知識を活用してくれるのですごく面白く、クリエイティブなアイデアが出てくるんですよ。特に環境というグローバルな視点で考えなければいけないものなので、アニカと一緒に活動できることがすごく嬉しいです。

:今まで日本には旅行でしか来たことがなかったけど、和美は私の日本語を理解してくれる大切なパートナーです。告白やな、これ(笑)。

:もはや何も言わなくても、以心伝心してますよね(笑)。





――告白ですね(笑)。では、アニカさんが環境を意識した理由を教えてください。

:私はドイツで昔から、地理とか国際的な考え方が好きだったんです。地球という物を国際的な視点で見て、自然のサイクルとかにすごく興味ありました。
例えば、『この国で発生したガスが流れてここへ行って……』とか、『この山に降り注いだ雨から作られた水が、川になって海へ流れて、水蒸気になってまた雲に……』とか。いつしか環境の循環が好きになっていったんです。何と何が繋がっているのか、考えるのが好きなんですね。



――現在は日本に留学して活動しているわけですが、影響を受けた人が居たのですか?

:影響を受けたのは、ドイツの大学で出会った社会活動に対して熱心な人達からです。特に印象的だったのはベジタリアンの方々で、 食に対しての意識が深くなっていきました。私たちの食べている物が、何がどうやってできているかとか、どうやって自然に影響を与えているかとか、食以外のことも幅広く考え出しましたね。
あだ名でみんなからエコちゃんって言われるくらい意識していました(笑)。



――エコちゃん、可愛いですね(笑)。ご自身でもエコを実践しているのですか?

:プラスチックも使わないとか、自分の部屋の中がエコって言われます(笑)。ドイツの市場では食材がそのまま並んでいたり、日本のように何でもプラスチックで包装とかされていなかったんです。添加物とかも意識して、料理もできるだけ自分で作るし、コスメもナチュラルコスメを使ったりします。また、ミニマリズムっていう考え方を意識して、出来るだけシンプルに、物を持たないようにしていました。
一人暮らしだからこそ、自分がやりたいように『環境への負担を最小限にするプロジェクト』をしていましたね。「ちゃんとヒーターつけなさい!」って母に怒られましたけど(笑)。



――さすがエコちゃんですね(笑)。では、和美さんが環境を意識した理由を教えてください。

:私は、カリフォルニアへの留学がキッカケですね。日本人の友達が居なくて、どこか孤独を感じていたとき、カリフォルニアの大自然にすごく癒されたんです。カリフォルニアの自然って涙が出るくらい壮大なんです。サーフィンをした時にも、海からくるパワーに感動して、「自然ってすごいな!」って思うようになりました。
それまで自然について考えたことなんてなかったけど、日本に帰ってきて『自然を守り続けていきたい』と思うようになっていたんですよね。
それに、留学先での一番仲良しだった人がデンマーク人で、留学後にデンマークへ行ったんです。デンマークってすごく環境に熱心な国で、車を使わず自転車で街中を移動したり、親戚からもらった中古家具を使っていたり、とても環境に良い暮らしをしていたんです。その経験もあって、環境を意識するようになりました。



――そのキッカケがあったから、卒論で環境について書かれたんですね?

:そうですね。『マスメディアが促進するエコ行動』を題材にして書いていたんです。でも、卒論を書いていたら分かってきた事実もいっぱいありました。
意外なことに、日本人は他国の人より『環境に貢献したい』という気持ちがすごく高いのに、実践度がすごく低いんです。もっと実践度を上げたいと思っても、経済の仕組みなどを調べていたら、それは難しいことだと思ってしまいました。それに、エコなことって、実践していても目に見える物が無いんですよね。だから継続しないし、実践が難しいのだと感じていました。
そんな時に、アニカに出会ったんです。『環境に何かしたいんだ!』と訴えてくるアニカがすごく元気に感じて、一緒に活動していきたいと思いました。



――環境という共通点で惹かれあったお二人ですが、活動を通してどんなことを感じていますか?

:私たちは『One Planet People』という団体で、まだ構想中ですが環境を考えるイベントを起こそうとしています。留学生を含めて、国際的なステージで環境について考えていきたいですね。

:先日の文化祭では、学生に『自然についてどう思いますか』と聞いて書いてもらったんです。そうやって聞くと、「自然とは心です」とか、「自然とは命です」とか、すごく素敵な答えを多く聞いたんです。でも、環境配慮への実践は出来ていませんよね。『日本人は桜とか、紅葉とか、季節を大切にしているのに、でも毎日の自然には全然興味がないんだなあ。』と思いました。

:私たちは、『自然や環境が好き』という想いで繋がったからこそ、『環境問題』って言葉を使いたくないんですよね。すごくネガティブな表現やと思うし、私たちが好きになった気持ちをシェアしたいと思うんです。小さな『好き』から、大きな『好き』を作って、もっといろんな人を巻き込んだムーブメントにしたいと思っています。



――ムーブメントを起こすために、何かしていきたいことはありますか?

:私はドイツの大学で心理学を勉強していたので、どうやって人間の行動と組み合わせられるのかな、と考えています。人間は、何か1つの問題に対して解決策を探すことが楽しいのではなくて、『好き』という気持ちが行動に作用するんです。「誰かが何かやっているからやりたい!」とか、グループになりたい習性があるんです。
だから、環境を『いいね!』『クールだね!』と思えるようなアプローチをしていきたいと思ってます。

:エコな暮らしは一過性のものではなくて、持続的にやっていくべきものだし、そのためには『環境を身近に感じること』が必要やと思うんです。自然と自分のライフスタイルが繋がっていくように、無理なく自分の暮らしに合ったエコを探せたらいいな、と思います。



――確かに、エコな暮らしはするべきなのに、一過性のものになっていますよね。

:私たちって、『人間』と『自然』を区別していますよね。でも、空気・水・とか自然が無ければ生きられないのに、別の世界の話のようにしているって、ちょっとおかしいと思うんです。ここまで区別してしまったことで、エコ活動をめんどくさいと感じてしまうようになってしまったんですよね。心理学でも言われるように、みんながしていないと自信が無くなってしまうし、なんだか恥ずかしくなってしまうんです。
もし、1人1人が1%ずつライフスタイルをエコに変えていければ、それってすごい力になりますよね。そのためにも、『エコを楽しいイメージで、身近に感じてもらうこと』がミッションですね。




――エコを楽しいイメージにしたら、ワクワクしますね!それでは、環境chへの想いを聞かせてください。

:アニカも私も、今まで学んだことを還元したいと思っていたので、学生ヨル会議の環
境chという機会をいただいて本当に嬉しいです。私は教師になりたいからこそ、環境のこととかも含めて、先生という立場で子ども達に与えていきたいと思っています。学生の間に出来る1つの与える場として、還元したいです。

:私はドイツでもエコ活動をしてきましたが、それは個人的にしかしていなかったんです。今までは1人で頑張ってきたけど、留学をキッカケに日本の文化にも触れ、新たな自然の価値観にも触れて、『自分だけではなくて、みんなと何かしたい』という想いが生まれました。環境chで自然を好きになったり、環境を好きになって欲しいです。みんなで動けば、環境は動くと信じています。




誰しもが地球を大切にしたいと思っているのに

どこか他人事のように感じてしまう言葉、『エコ』に『環境』

まずは他人事から、自分事に変えましょう



地球をまるっと、愛おしい日になる。


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Interviewer:三宅瑶
Editor:学生ヨル会議取材部




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