2012-06-13

京都局定期mtg「世代間格差ってナニ?」


「世代間格差ってナニ?」今回の議題はここからです。
学生ヨル会議が掲げる「世代間格差から世代間協力へ」という理念。
京都局のメンバーが、もう一度、ひとりひとりの言葉で語り合いました。





1、あなたにとって「世代間格差から世代間協力へ」って具体的に何がどうなること?

世代間格差が存在する状態、世代間協力になった状態。
この二つに分解して図にまとめながら、メンバー各々、様々な角度から意見を出し合いました。
このブログでは、その中でも印象に残っているお話を何点かだけ、ご紹介したいと思います。


◎池畑「大きな物語と小さな物語」



人は事実ではなく、物語という真実を生きるのだ、という考え方がある。これは心理学者ユングの基本的な考え方だ。彼はこうも言っている。日常がファンタジーを生み出すのではなく、ファンタジーこそが現実を日々生み出しているのだ、と。

常識的な主客を逆転したこの発想法に、多くの人は一瞬面食らうかも知れない。 でも確かに、僕たちは一人ひとりの物語の中を生きている。ある人は「カッコイイお父さん」という物語を生きているだろうし、別のある人は「病弱な少女」のイメージを生きているかも知れない。

事実というのは、その物語の中で形となって現れてくるもので、ある人にとっては確かに感じられる事実は、別のある人にとっては全く別の姿で立ち現れてくるかもしれないし、人によっては全く事実として認識されないかも知れない。 現在の日本は「大きな物語の失われた世界」、つまり「小さなん物語の世界」と言われている。明治の文明開化の時代には、「国力が増大して、欧米列強に肩を並べつつある日本」という物語を多くの日本人が共有していただろうし、戦後の高度経済成長期には「働けば働いただけ収入も増えて、家も車も手に入って、幸せな生活を送れる」という“日本神話”の中を多くの日本人が生きていた。

しかし、個人の先行き、社会の先行き、世界の先行きが不透明な現在、社会の全員が同じ物語を共有することは難しくなった。だから今の社会には、一人ひとりが自分なりの「小さな物語」を模索しつつ、紡いでいこうという意識が広がっている。そんな状況だからこそ、僕は「大きな物語を一緒に紡ごうよ」と言いたい。個人が自分なりの充実を求めることは決して悪いことではない。ただその営みが社会と没交渉のまま行われていたとしたら、とても危険なことだと思う。どこかで社会に歪みが生じて、苦しんでいる人がいても、「私には関係ありません」という冷たい社会になってしまうんじゃないか。そんな素朴な恐れを抱く。

ヨル会議は、そんな小さな物語をみんなが持ち寄って、一つの大きな物語へと紡ぎ直していく場なんじゃないか。そんな場所があれば、一人ひとりの物語はより大きな物語へと接続されて、今まで見ることもなかった「事実」にふれることができるんじゃないか。そう思います。


◎モリト「BGMを合わせる」



映画『ロッキー』シリーズの、ロッキーのトレーニングシーンの映像に対して、①普通の「ロッキーのテーマ」をBGMにしたもの②物悲しい曲をBGMにしたもの①だと、試合に向けて、どんどん燃え上がっていく映像に見えるけど、②だと、病床に伏せていた人間が最後の力を振り絞って試合に臨む悲壮感溢れる映像に様変わりしていました。

全く同じモノを見ても、後ろに流れるBGMが違うだけでこんなにも印象が違う。これが世代間に広がる「格差」の一つの原因じゃないでしょうか。同じモノを見ても、それぞれ育ってきた環境も、時代背景も違う為に受ける印象・考え方にギャップが生まれる。

このそれぞれのBGMを理解することが、世代間協力がるのではないでしょうか。


◎金田「高校生と大学生の間にも世代間の格差がある」


世代間格差とは、各世代が、それぞれの価値観及び考え方をお互い共有しあえていない(分かり合えていない)状態であると思っています。

世代間協力とは、そのような世代間格差の溝を埋め、双方の価値観及び考え方を共有することにより、新たな社会貢献の可能性を生み出すことであると思います。
例えば、高校生の大学受験に対する考えや価値観を、各大学の学生やOB・OGが知れる機会は多くないと思います。もし、彼らが、受験に対する考えや価値観を共有する機会があれば、学生やOB・OGは、高校生の考えを踏まえて、新たな受験に対するサポートの体制や在り方を発見できる可能性があるかもしれません。
このような、可能性は、双方の共有により飛躍的に高められるのではないかと思います。


2、僕たち"学生ヨル会議"が、今後目指すモノは?

世代間格差を考える上で、僕たちが今回ポイントだと思ったことはこの3点でした。
  1. ヨル会議の夢を誰もがイメージできる言葉で表現する必要がある
  2. 世代間格差といっても、大学生と社会人の間だけではない
  3. 最終的には一緒にプロジェクトを始めるような仲間になりたい
以上を踏まえて、最後に、僕たち学生ヨル会議が何が出来るのかを考えました。
Ust番組づくりを通して、自分たちに出来る事。そして、来てくれた人達や関わってくれた人達にどうなってほしいのか。ことばにしてみました。


◎「知る」と「話す/分かる」と「共に動き出す」と...



学生ヨル会議が作る企画を通して、3つの段階を踏むこと、それが世代間協力の実現である。
そう、京都局では考えました。

1「知る」...一つの問題やテーマについて専門的な知識を持っている人から、講演会という形式で学ぶ。共に価値観をぶつけあう、きっかけになったり、考える種をもらう事から始める。

2「話す/分かる」...世代を超えてそれぞれの価値観を共有し、分かる。自分と相手の違いを見える化して、その上で共通点や相違点を見つける。

3「共に動き出す」...価値観の違いを知って、認め合った後に、その上で出来る事を模索していく。一緒に共働ことで、互いが仲間になっていく。相談できるような間柄へ。


◎最初の2つから始めよう



まず、僕たち京都局としては、

1「知る」2「話す/分かる」を大事にしていきたい、と考えました。

これから作っていく、一つ一つの番組企画で関わってくれた人たち。彼らが、価値観が拡がった、来て良かった、明日から頑張ろうと思った、と言っていただけるようになることを、まず目指していきます。
次のステップである、3「共に動き出す」は、これから関わっていく人たちを見ながら、一緒に考えていきたいと思っています。


来週はもう一度、この「世代間格差ってナニ?」を違った視点から考えてみたいと思っています。
まだまだ探り探りですが、メンバーと一緒に進んでいきます。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました♪

代表 山川勝弘


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